現在所属しているコンサルタント協会の会長の話で、ものすごく共感をしたことがあったのでシェアしていきたいと思います。
「会社を成長させるためには社長が人格を磨け」っていうようなことを言っている勉強会をたくさん見てきました。
参加者は、「確かにそうだ」、「自分も頑張らなくては」と言った声も飛び交い、来ているお客さん満足度は、ものすごく高かったように思えます。
実際に、満足度は高かったでしょう。
人格を磨かないといけないの?
しかし、うちの会長は全く異なる見解を示していました。
「結論から言うと、こんなのウソです。」
「これが本当だったら、人格のある人はみんな金持ちだ。」
というように言っていました。
これは、実際に私も感じてたことです。周りを見渡してみると決してそんなことはないと分かるはずなのに、人格を磨かなければ成功できないと思っているわけです。
何も人格を磨くことを否定しているわけではありません。これは大事なことですし、成功している人に人格者が多いのは確かです。
ただ、自分が思うことは、人格者になる努力をしたから成長したのではなく、たまたま人格者だった場合がほとんどだと感じています。
そういった人ばかりではないことはあなたも理解しているはずです。実際に、すごく嫌な感じの儲かっている社長と会ったことがきっとあるはずなんです。
むしろ、こういった人の方がたくさんいます。
つまり、「社長としてビジネスを成功させるスキル」と「人格」は全く違うものなんだということです。
なぜ人格者が多く見えるのかというと、そういった人を単にピックアップしているからにすぎません。つまり、理想として「こうあってほしい」という姿を追っているだけなんです。
つまり、「ビジネスがうまくいくこと」と「人格」に論理的な整合性は全くないのです。
もちろん、それが悪いことだからやめておきましょうということではありません。
「あなたの会社がどうありたいのか?」
その中に、「会社の成長=人格を高めること」に合致しているのであれば、「人格を高めること」に向かって努力すればいいだけです。
しかし、「人格を磨けば、会社が成長する」といった勘違いだけはしないようにしてください。
ビジネスの成長
「誰に」、「何を」、「どうやって」
本当に会社を成長させようとするのであれば、実際に提供しているサービスを、「誰に、何を、どうやって」を突き詰める方がよっぽど成長につながります。
「誰に」
「誰」に対しては、明確な対象とするお客さんに商品の良さが届いているのかを考えましょう。ただ、漠然と「誰かに売れればいいな」、「誰でもいいからたくさん買ってくれないかな」では、誰の元にも商品は届きません。
「何を」
「何」を解決できる・欲求が満たせる方法なのかお客さんは理解しているのか、本当に解決できる・欲求が満たせる商品(品質)なのかを考えましょう。
また、品質の向上は常に考えないと日々サービスは進歩しているものだと考えていきましょう。
「どうやって」
「どうやって」お客さんの元に提供するのか、新聞なのか、ネット広告なのか、紹介なのか等、そういったものをどれだけ細かく設定し、突き詰めていくことが必要です。
この「どうやって」については、提供方法、提供方式、提供期間など様々なことを考えていかなければなりません。
こんな基本的なことを考える機会は、ほとんどありませんが、これを疎かにしているから現状を変えられないのです。今持っている常識から離れてみると意外なところに会社の成長の糸口を見出せる可能性があります。
ビジネスの成長のためには、「今の常識」を疑ってみてください。
このように、会社を成長させようと考えているのであれば、人格を磨く以前に必死にならないといけないことがあるはずです。決して、そういった「人格を磨こう」といった勉強会や講義を聞いて、満足するだけで終わらないようにしてください。