あなたも間違ってない?マイナス評価が与える社員への影響

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あなたも間違ってない?マイナス評価が与える社員への影響

先日の東京都内のコンサルタントの集まるセミナーで、とある経営コンサルタントが明らかな間違いを犯してしまっていました。それは会社内部の社員への評価方法での重大な間違いです。

これって、この経営コンサルだけに言えることではなく多くの会社の経営者が同じ間違いをしていますので、今日はその経営者が行っていった間違いについてお話ししていきます。

そのセミナーでは、参加者が自分が何の仕事をしているか紹介するといった機会が設けられており、とある経営コンサルタントの方が「新たにマイナス評価を導入するようにクライアントに指導して社員の生産性を上げている」と言ったような話を自信満々にしていました。

この話を聞いた時、正直クライアントの会社がかわいそうだなと思いました。

ある経営者が自信を持って伝えてきた間違い

マイナス評価の導入??

この話のようにマイナス評価を明確に与えて、社員が頑張ってくれるのでしょうか?

「クレームの数を測定して、クレームを減らすように頑張らせる。そこをどんどん指摘していくと成果が上がりだす」といったようなことを言っていました。さらに、このコンサルタントは「5段階評価じゃ、評価3に集まって何の意味もないので4段階にして、優秀な社員とそうでない社員を分けて頑張らせる」と言っていました。

私の周りの方々も優秀なコンサルタントが多かったのですが、この話を聞いて何も意見していませんでした。(ほぼ全員が同じことを思っていたはずです、のちにこの話を別の方と話して間違ってるよねという話に真っ先になったからです。)

これって何がいけないのか、あなたはわかりますか?

 

マイナス評価の導入による社員への影響

ネガティブな面に目を向けた測定をしてしまったら、人は萎縮してしまって、本来発揮できるパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。誰がマイナス評価を受けたからといって頑張ろうとするのでしょうか?そんな評価ばかりしていたら、動きたくなくなる人の方がはるかに多いのです。

真面目で評価に対してもっと頑張ろうなんて思う人はごくごく少数です。
その会社が好きで、「会社のために頑張るぞ!」なんて人はさらに少ないのが現状です。

しかし、そういった人材が少なくても、うまく回っている会社があることも事実です。こういった会社の多くは、このような間違いを犯していません。

マイナス評価をもらったらあなたはどうしますか?

これは、とある会社の社員に聞いた話です。

「うちの上司は、口を開けばマイナスの評価についてばかり、毎回怒鳴ってくるし、多少良い成果を上げたところに対して目を向けてくれることがなくて、只々できてないところだけを指摘してくる、こんなんじゃあ頑張る気になるわけないだろ」
といった話を聞きました。

これって本当によくある話です。

社長からすれば、「こいつ俺が金を払っているのに、それ相応の働きしやがれ」といったように思っているでしょうが、こういった風に思っている社員が多いことに気づかなければいけません。

私も会社員だった頃の同僚と話していた中でそういった話題になることも多かったです。これが原因で、事務所内の雰囲気がとてつもなく悪かった覚えがあります。

上司がその評価基準のおかげで、いつもイライラしていましたし、その上司も上から怒られたりするわけですから誰も得しない評価基準なわけなんです。これは社員が変えていくことができないような雰囲気にもなってしまってますし、そこが原因と気付くことができない環境になってしまっているのです。

そういった環境にしてしまう評価方法を外部の人間が提案してくるのですから、その会社にとってはいい迷惑ですよね。

他にも、従業員が自ら動き出さない会社の間違った評価方法とは、このようなものが挙げられます。

・間違ったことをしている人を見つける
・やれ!と強制する内容になっている
・自ら競わせるのではなく、競争を強いるような評価になっている
・その評価項目に対して、言い訳をさせる機会を作っている
・悪いところには目をそらしたくなる(当事者意識を薄れさせている)
・仕事の自由度を下げてしまっている

これに当てはまるような評価方法を取り入れているのであれば、

会社の成長を阻害してしまっている可能性が大です。

 

本当にやらないといけない評価方法とは

実際にあなたの会社でもプラス評価を取り入れよう

このような間違いをしなくても済む評価方法とは、どのようなものがあるでしょうか?
実際に、社員が率先して働く会社の導入している評価基準とはどのようなものなのかを挙げてみます。

・自らが選択しながら行動できる。
・周りと競い合いたくなるような基準
・周りからの称賛を得ることができる
・自分のことを評価してくれていると認識させる
・意欲的な意見を引き出す

といった項目があれば会社に良い影響を及ぼすようになるでしょう。

大手の業績を順調に伸ばしている会社は大抵こういった評価方法を導入できています。これがどのように会社全体に影響を及ぼすのかを見てみましょう。

次にあげるような内容を見てもらえれば納得してもらえるのではないでしょうか?

 

スポーツでは、プラス面、ポジティブ面が評価される

これは、スポーツで例えると分かりやすいです。

サッカーやバスケットでは、得点・ゴール数はカウント評価されていても、シュートの失敗回数なんて記録は、評価項目にありません。そういったものがあって自身の評価に関わってくるのであれば、シュートする回数も減ってしまい、得点・ゴール数も減っていくことでしょう。

本来考えなければいけないことは、シュートした後のフォローだったりするわけです。

この考えは会社にも取り入れていくべき評価方法で、失敗した後のフォローのことを考えて成果を上げていくように会社を変えていくべきなんです、最初から成功ばかりすることなんてありえません。この考えで会社を成長させていくのであれば、マイナス評価を行うこと以上の足かせになるものはないですよね?

ミスをしないことを重視しているから生産性が上がらないのです。

 

発想を逆転させる

もしあなたの会社内でマイナス評価を取り入れているのであれば、それをプラスの評価になるように作り変えていくことをお勧めします。

欠勤率、欠勤回数のように測定しているのであれば、出勤率、連続出勤数のように社員がもっと記録を伸ばせるような評価方法に変えてあげることが大事です。

これは実際にあった大幅に改善が見られた評価方法の例です。この評価導入後、出勤率が94〜97%で推移していたものが、99%にまで改善されました。大手企業になると、たった数%が会社に大きな影響を与えかねません。

このような形であなたの会社でも、マイナス面に焦点を当てた評価基準がないか考えてください、そしてそこを改善する!ということを是非実践していってください。

 

ちなみに、こういった経営コンサルタントが間違った評価方法を提案してくるようでしたら、ご注意を…、他の基本的意識が低い場合が多いので。

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